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導入から31週目で過去最高記録を更新した機種の登場 ~ ユーザーインサイトから読み解く ~

1月最終週の延べ遊技者は前年の同週に比べ8%縮小した。とくに4円パチンコ集団は14%も縮小しており、「Reゼロ2」「エヴァ16」に押し上げられた様子は感じられず、回復の兆しがうかがえない状態が続いている。一方、20円パチスロ集団は若干の縮小が確認できるも、昨年から続く勢いが感じられる。

参考までに、以下に「延べ遊技者」を図示しておく。

さて、このような市場動向の中、ある機種に目が留まったので本稿ではその辺りについてまとめることとする。

タイトルにもあるように、ある機種が導入から31週目(1/29週)で過去最高記録を更新したのだ。ようするに、導入週や年末商戦よりも高い数値を示したということ。これは近年、稀に見ない動向として高く評価できる。

で、その機種、そのデータというのが「からくりサーカス」の「遊技時間」というデータである。

同機は、「スマスロ」のレギュレーションを最大に生かした「勝ち金額特化型」の機種となり、ヘビーな遊びの象徴として市場を席巻している。基本的に同機は遊技単価が高い機種となるため、比較的長く遊びにくい性質を有しているが、同機は31週目で89分の遊技時間を示し、現在、稼働をけん引している「モンキーターン」の92分に迫る勢いで上昇している。

遊技時間というデータはプレイヤーの心理状態が垣間見えるデータなので、ユーザーインサイト(遊技者の隠れた本音)は非常に良い傾向を示していると読み取れる。

つまり、“ おもしろい・魅力的 ”といった心理状態だということ。時間の経過と共に一定のファンを築けた同機は“ ほっておけない存在 ”として注目しておく必要があるだろう。

参考までに、以下に「遊技時間」を図示しておく。

勘の良い方ならお気づきだと思うが、ここに来て「スマスロらしい機種」が再評価されている。つまり、「勝ち金額」を重視したプレイヤーの需要が高まっているということ。実際に、「勝ち金額特化型」の「ヴァルヴレイヴ」の遊技時間も伸びている。これは冒頭で記述したように、「Reゼロ2」「エヴァ16」でも思いのほか振るわなかったパチンコ市場から離脱したユーザーが回遊していると分析している。ようするに、“ 大きく勝ちたい ”というウォンツを持つユーザーがこれら機種へ流れているということ。現在のパチンコ市場の景況感であれば、今後も「勝ち金額特化型」への支持は高まると考えられるので重宝しながら営業していくことがポイントになると同時に、“ スマスロらしい機種 ”を意図的に選択してゆくことが大切だと考えている。

参考までに、以下に「ヴァルヴレイヴ」の「遊技時間」を図示しておく。

当社が運営するTHINX-LAB.では、随分前から“ スマスロらしい機種 ”という文脈を重要視しようという事をお伝えしていました。“ スマスロらしい機種 ”とはどのような機種なのかについて詳しくまとめていますのでご興味ある方はお問合せ下さい。


タイトル :導入から31週目で過去最高記録を更新した機種の登場 ~ ユーザーインサイトから読み解く ~
発行日 : 2024年02月7日
発行元 : 株式会社THINX
著作名 : 株式会社THINX (データアナリスト 𠮷元 一夢)

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